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遺伝性網膜疾患は「遺伝要因が、網膜に病的異常を来すもの」と定義されます。遺伝性網膜疾患には、網膜色素変性症、黄斑ジストロフィ・錐体杆体ジストロフィ、オカルト黄斑ジストロフィ(三宅病)、Stargardt病(スターガルト病)、レーベル先天黒内障、錐体機能不全(全色盲など)、先天停在性夜盲(完全型・不全型など)、ベストロフィノパチー(ベスト病、常染色体劣性ベストロフィノパチー)、結晶状網膜ジストロフィ(クリスタリン網膜症)、先天網膜分離症、白点状眼底、先天網膜分離症、コロイデレミア等が含まれます(下図参照)。

 

遺伝性網膜疾患は1500-3000人に一人の割合で発症し、日本全国の患者数は5万5千人を超えると想定されています(網膜色素変性診療ガイドライン日眼会誌 120 巻 12 号を参考に概算)。病気の原因となる、もしくは病気に関連する遺伝子数は年々増加し、現在では300を超える遺伝子が同定されています(米国Retnetより)。また、病気の症状(表現型)と原因遺伝子が1対1でない事も多い為、欧米を中心にオーバーラップを意識して、「遺伝性網膜疾患」として総称される事が多くなって来ています。一時代前では原因不明である事が殆どだった疾患ですが、技術の進歩により複数の遺伝子を同時に調べる方法等も発達してきており、原因が判明する割合が高くなる事で、病気への理解が急速に進んでいます。また、日本人に関する遺伝子の情報も徐々に蓄積されて来ており、原因に応じたより適切な病状の評価、患者様・御家族の健康管理、遺伝カウンセリング、ロービジョンケア、さらには一部の病状に対しては遺伝子補充治療治験を含む治療考案を提供できるようになってきています。
 

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